2007.12.12



抗って、抗って アンチ
めくら滅法 走りつづけて
サンキュー・バイバイ'07 イノシシ
行きつくゴールなんてないぜ

胸のすく啖呵切って
常にきらびやかな
ずっと麻疹にかかったまま
毒々しい青春の
熱病の
奇妙な道筋の
気まぐれな暴走だ。
覚悟ないなら邪魔すんな。

渡り鳥が東から西、西から東とうろうろして
歌心を解する仲間がだんだん死んで
ひしがれ
悪いおとこはおしゃれして
生々流転
うんと莫迦

豪奢に好きな御馳走あつらえて
鰻に寿司にスッポンか
ワインにシャンパン、麦酒に景虎
もうじき
「厄」を迎える
ガツガツと滅多矢鱈に喰い散らかして
御機嫌よろしゅう 帰ってもらえ
バンドの粋の連鎖があれば
目一杯かっちょ良く
束の間、浮世から遊離する。
やわらかく捨てがたい味に昇華させてあげて頂戴

つれづれなるままに
トゥエルヴ・トゥエルヴ
ポール・ロジャースも同じ12・12
光栄ですな。
野暮なこと言いっこなし
23・イヴ・イヴでひと暴れ
鳴り物入りで華やかな唄と囃子が始まるぜ
賑やかに艶やかに派手に
ナースティなロックンロールで殴りこむ
兎に角東京揺さぶるぜ

あやしうこそものぐるほしけれ。

     from RYU

今年最後のコラムだな。
俺は相変わらずの音楽漬け。
きっと来年も同じ・・・だと幸いなんだけど、どうなることやら。

【冬の旅】
11.26 大阪ビッグ・キャットでZIGGYのライヴだった。
B.Cは音も良いし気持ち良く演奏できた。
サポート・ギタリストの俺が言うのも何だが京都から始まったツアーは
来てくれたお客さん(すべてとは言わないけど)が今現在というか
今回のジギーを暖かく理解してくれてるようで俺は嬉しかった。
それでも関東は少しクールだったかな(笑)
後半、大好きな札幌は少し淋しかったけど俺は一生懸命プレイしたよ。
当たり前のことだが・・・。
次はイージーで訪れてみたい。
ホテルの部屋に戻って窓から見た夜の雪山が綺麗だったよ。
今更だがサポートとはいえバンドのメンバーを愛せなきゃそのバンドの曲は演れねぇ。
確かに色んな葛藤はあるがバンドで音楽するってことはそういうことだ。
今回素敵な仲間たちと一緒に旅ができて幸せだ。
ZIGGY万歳だぜ。
そうそう、21日のCCレモンは飲まねーと損するぜ〜。

【GREED】
心斎橋にあるイカしたロックンロール・ショップ〈GREED〉のプロデューサー、
KENNYが俺が前から気になってたサングラスをプレゼントしてくれた。
買うって言ってるのに(笑)
しかも樹一とお揃い(笑)
ありがとう、ケニー。来年、黒いパンツ買いに行くぜー。

【スマスマ】
ZIGGYの関西ツアーから戻ってすぐに〈スマスマ〉の収録があった。
吾郎ちゃんのズラをはじめSMAPの皆はさすがに光っててプロだった。
俺は歳食って汚れたスナ フキン(By 宮脇JOEさとし)だった。
残念・・・。


【大阪の稔へ】
いつも応援ありがとう。
かなり遅くなったけど(ゴメンな!)手紙を読んでおまえの分までギターを弾こうと決めました。
ストラトはあんまり出番ないけど(笑)
稔も未来に向けておまえが勇気を持って決めた新しい道を頑張って歩いてくれ。
俺はいつもステージから応援してます。
また逢おうな!

【23日ラ.ママ】
イージー今年最後のライヴだ。
レモン・スクイーズの皆には色々と迷惑かけた一年だったんだろうな。すまん。
23日逢えるといいけど。
ちょっとだけ体にガタがきてるが当日は楽しみたい。
つーか俺もチケ買うから楽しませてくれ。
皆も年末で忙しいと思うがよろしく頼む。

最後に宣伝をひとつ。
〈JET〉最新号はツェッペリン知らない人でも楽しめる内容が満載だよ。
俺のインタビューも載ってるからよかったら立ち読みでもしてみて(笑)
そんじゃ皆、今年もイージーに付き合ってくれてありがとう!またな!

Jimmy

もう今年も終わりだぁ!
光年矢の如し。

みんなにとって今年はどんな年だった?
俺にとってはお世辞にもスムーズな日々じゃなかったよ。
いろんな変化もあったよ。
来年は!
もっと馬鹿になろう
来るもの拒まず
受け入れて
そしてターニングポイント
かっこよく曲がり切れるか??
馬鹿になろう!って
「それ以上馬鹿になったらどうすんだ?!」ってか??
入院するかぁ!

人生の波の満ち引きを眺めるような歳でもねぇな!
猛進!といきたいけど
嫌いな鼠みたく
コルクをこつこつ
噛み砕いて
みます☆★

HEY ! ヘイ!兵!
月日は爆走機関車みてぇに目の前を猛烈に通過中。
この一ヵ月何も変わらない、ずーっと地続き。
変わらなくて良かった事はベースをベンベンするのが楽しい事と
デボラが元気な事とイージーが続いている事。
他はどーもなぁ…せめて精神的にだけでも出世したいものだが
どーもビンボーくせぇんだなメーン!
あっそうだ、デンタルフロスってやったことある?
先日歯医者に薦められてやってみたんだけどアレそーとーめんどくさいな。
反面、一通り磨いたあとの達成感もナカナカどーしてHIGH WAYなカンジでよろしぃなぁ。
さぁて今月は二ヵ月ぶりにして今年最後のライブを23日に控えて
メンバー全員で"士気あげてハッピーに締めよーぜ!"ってカンジなんで
みんな応援に駆け付けてくれよな。
じゃまた例の地下室で会おうぜ〜!

one love-rock'n' roll-peace
中田英一"Fire"
新宿歌舞伎町 PM20:00 年の瀬
本番まではまだ時間がある。
どこかで時間を潰そう・・・。僕は歩き出した。

凌ぎを削って茶髪の女を口説く黒スーツの餓鬼共。
「コンバンワーお兄さんひとり?」
まるで友達のように、ピッタリと横に付いて歩く客引き達。
そんなに警察が怖いのならこんな仕事するなよ。
そういえば、危うく逆ナンでボッタクリ・バーに連れ込まれそうになったことがあったな。
向こうから来る話に美味しい話なんてあるわけない。
そもそもボッタクられるなんて、平和ボケしているヤツにこそ原因があるんじゃないか。
まあいいや。とりあえずこのネオンと喧騒から逃れよう。

一丁目の外れにある小さな喫茶店に僕は逃げ込んだ。
客はいなかった。
店奥のカウンターにはコック・スーツの上着だけを着たアゴ鬚の男。
50前後だろうか。短いパーマをあて、どこか擦れた雰囲気を漂わせている。
客を迎えるわけでもなく、どこでも勝手に座ってくれという感じだ。
目を合わせようともしない。
まあいいや。男一人でやっている店なんてそんなものだ。
僕は、カウンターからなるべく目に付かない隅のソファに腰掛けた。
さっきまでの騒音が嘘のように静かな店内。
本棚に目をやると「実験人形ダミー・オスカー」「じゃりん子チエ」。懐かしい漫画が目立つ。
壁紙のサイケな花柄は色褪せ、安物であろうシャンデリアが薄暗く店内を照らしている。
BGMは八神純子「ポーラー・スター」。
どうやらこの店は時が止まっているらしい。
それも70年代中期以降。こんな店がまだ歌舞伎町に残っていたとは。
年の瀬なんて別世界の話みたいだ。

コーヒーだけで済ませるつもりだった。
ちょっとした時間潰しのつもりだったのだ。
メニューを見ると、簡単なセットメニューとドリンクが数種類。
何故か、13歳の頃の思い出が走馬灯のように蘇って来る。
ドキドキしながら初めて入った喫茶店。
ああ、タバコを吸い始めたのもあの頃だったな。
あの日と同じ、ナポリタンのセットを僕は思わず注文してしまった。
セットとはいっても食後にコーヒーが付くだけだが。
髭の男が水を持って来た。マスターなんだろう。
「・・・いらっしゃいませ。」
力の無い声で呟く。相変わらず目を合わせない。
「あ、ナポリタンのセット・・・。」
「・・・はい。」
愛想笑いの一つもない。
そういえばメニューに料金書いてなかったな。まあいいや。

BGMがイーグルス、ホテル・カルフォルニアに変わった。
パンタロンに長髪の学生が今にも入って来そうなこのシチュエイション。
甘いケチャップの焦げる匂いが漂ってくる。この感じイイな。
間もなく注文した料理が運ばれて来た。
横には粉チーズとタバスコ。紙ナフキンで包んだスチールのフォーク。
そう、これを待っていた。
あの頃の様に気取って食べるなんてことはせず、僕はそれをほおばった。
この店はあの頃のまま何も変わっていない。良かった時代。
ハムと玉ネギだけのチープなパスタがそれを証明している。
僕はあっという間に平らげてしまった。
食後に出されたコーヒーを口にして、ゆっくりとタバコに火を付けた。
タバコの煙は細く天井へと伸びる。
至福の時。
静かに過ぎていく時間がそこにあった。

どのくらい経ったのだろう。
携帯電話の振動で我に返った。
「はい。」
「あ、今ドコすか?そろそろ時間ですよ。」
「ああうん、近くのサ店。うんうん、すぐ行く。」
スタッフからの電話を手短に切り、時計に目をやると本番の時間が迫っていた。
やれやれ、現実に戻らなければ。
タバコを消し、冷え切ってしまった残りのコーヒーを飲み干した。
ああ、そういえばこの店、看板が出てなかったな・・・・。まあいいや。
どうでもいいことを思い出しながら、レジへ向かうと
帰りを察したマスターが歩み寄り、濁った目で初めて僕を見つめた。
そして先ほどまでの無愛想だった態度が嘘のように、小さく微笑むと
優しい声で僕にささやいた。
「ありがとうございます。15,000円になります。」


by shang
good luck ! 2007